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July 30, 2005

日本の外交姿勢

今週の意見(432):

日本の外交姿勢

 日本、ドイツ、ブラジル、インドなどがG4なるものを組んで、国連改革、安保理の常任理事国入りをめざしてているがどうもうまくいっていないようだ。 一度AUとの共同提案も報じられたが、これもAU内で意見が分かれていてうまく行っていない。G4が提出する決議案は到底2/3の賛成を得て可決成立するかどうか難しい情勢である。

 町村外務大臣が、日本の国連拠出金の大きいのに安保理常任理事国になれないと国民の理解が得られないと、なにか泣き言みたいなことを言っているようだが、みっともないというべきだろう。

 本件に関して政府や外務省が必死になってやっている割には国民の方は無関心のようである。すんなり、常任理事国になれたら、それにこしたことはないが、ダメならダメでどうということない、というのが一般国民の冷静な受け止め方ではないのだろうか。そもそも安保理の常任理事国になる意味がどこにあるのか、どうも国民に十分の説明がないまま、そのことだけが一人歩きしてしまった感がぬぐえない。
 
 日本の常任理事国入りにはお隣の韓国や中国の反対、ドイツは同じEUのイタリヤ、インドはやはり隣のパキスタン、ブラジルは同じ南アメリカのアルゼンチンなどの強い反対がある。それはそうだろうと容易に想像されることだ。日本の場合韓国、中国の反対はいいとして、本件ではわざわざイタリヤや、パキスタンまで敵に回してしまうことになっている。

 国連改革が必要であることはわかる。その一環として安全保障理事会の構成を変えるべきだという考えもわかる。しかし、今回のG4なるもののアプローチは戦略的にいかにもまずいというか、下手だという感じはまぬかれないのである。

 日本のようないかにも自己主張の弱いというか、ない国が、こんな複雑な国際情勢の中でしかも安全保障理事会などの修羅場で本当に常任理事国としてやっていけるのか、そのことがまず問われなければならない。

 そういえば北京で始まった6カ国協議もそうだ。日本が拉致問題を協議の一つとして取り上げようとしても米を除いては他国からは歯牙にもかけられない状況である。ロシア、中国などに言わせればそんな問題は北朝鮮との間ででやれという。それはそうではないのか。それが日本国家の威信をかけての重要事なら他の国を巻きこまないで二か国でやればいい。

 北朝鮮が協議にも応じないようななら、経済制裁を発動しても自己主張を通す強い態度で臨むべきなのだ。そういう態度がないからなめられるのだ。国連改革だってそうである。日本がなぜ常任理事国にならなければならないのか、またドイツやインド、ブラジルとはちがった日本としての自己主張があるはずである。日本として独自の平和憲法路線を訴え、安保理の中でその立場を主張する方が世界各国からの支持を得ることの可能性が高いような気がする。そうした自己主張を一人で正々堂々できないのなら、常任理事国になることなどあきらめた方がいいい。またその資格もない。

2007/7/30
Tadashi HAYASE

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Comments

日本政府としては、戦後60年を機に、平和憲法を改正し、国際紛争にも自衛隊を参加しやすいようにしようとする気が強いから、平和国家を前に出して、堂々と国連でものが言えないのではなかろうか?

Posted by: Soho ueda | July 31, 2005 at 09:39 AM

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